従業員持株会はやめた方がいい?2年で解約した僕の本音
就職してしばらくすると、会社から「従業員持株会に入りませんか?」と案内されることがあります。
奨励金がもらえる。
給与天引きで自動積立できる。
会社の成長を自分の資産にも反映できる。
こう聞くと、かなりお得に感じますよね。
ただ、先に結論を言うと、従業員持株会は万人向けの制度ではありません。
僕自身、2年間ほど加入して、元本ベースで約100万円を積み立てました。
内訳は、月2万円とボーナス時10万円。
年間で約44万円ほどです。
結果的にはプラスで終われましたが、最終的には解約しました。
理由はシンプルです。
給料も投資先も、同じ会社に集中するのが怖くなったから。
この記事では、実際に従業員持株会に加入した体験をもとに、メリット・デメリット・やめた理由を正直にまとめます。
「持株会に入るべきか迷っている」
「すでに加入しているけど続けていいか不安」
そんな方の参考になればうれしいです。
従業員持株会はやめた方がいい?結論は「人による」
従業員持株会は、必ずしも悪い制度ではありません。
むしろ、条件によってはかなりお得です。
特に、会社から奨励金が出る場合は、普通に株を買うより有利に投資できます。
たとえば、奨励金が10%なら、1万円を積み立てるだけで1,000円が上乗せされます。
これは大きなメリットです。
ただし、問題は投資先が自分の勤務先に集中することです。
会社の業績が悪くなると、給料やボーナスが減るかもしれません。
そのうえ、自社株も下がる可能性があります。
つまり、生活と資産の両方が同じ会社に左右されます。
ここを受け入れられるかどうか。
これが、持株会を続けるかどうかの大きな判断ポイントです。
従業員持株会とは?仕組みを簡単に解説

従業員持株会とは、勤務先の会社の株を、毎月の給与から少しずつ買っていく制度です。
ざっくり言うと、会社員向けの自社株積立制度です。
給与天引きで自社株を積み立てる制度
持株会に加入すると、毎月決めた金額が給与から天引きされます。
そのお金で、自分が勤めている会社の株を買っていきます。
- 毎月1,000円から積立できる場合がある
- 給与天引きなので手間がかからない
- 自動で自社株を買い続けられる
- 配当金は再投資されることが多い
投資の手間が少ないので、貯金が苦手な人には使いやすい制度です。
会社によっては奨励金が上乗せされる
持株会の大きな魅力は、奨励金です。
奨励金とは、会社が積立額に対して上乗せしてくれるお金のことです。
僕の会社では、積立額の10%が上乗せされていました。
たとえば、月1万円を積み立てると、会社から1,000円が追加されます。
合計1万1,000円分の自社株を買えるイメージです。
この仕組みだけを見ると、かなり魅力的です。
僕が従業員持株会に加入した理由
僕が持株会に入った理由は、主に2つです。
- 奨励金10%が魅力的だった
- 給与天引きで自然に資産形成できると思った
当時は、投資の知識も今ほどありませんでした。
会社から案内されて、周りにも加入している人がいました。
そのため、「お得なら入っておこう」くらいの感覚でした。
奨励金10%が魅力的だった
投資で10%のリターンを安定して出すのは簡単ではありません。
でも、持株会の奨励金が10%なら、積み立てた瞬間に10%分が上乗せされます。
これは、かなり強いメリットです。
僕も最初は、ここに魅力を感じました。
「普通に証券口座で買うより得じゃん」
そう思って加入しました。
給与天引きで自然に貯まると思った
もう1つの理由は、給与天引きです。
給料が入ったあとに自分で投資するより、最初から引かれる方が続けやすいです。
人間は、口座にお金が残っていると使いたくなります。
その点、持株会は強制的に積み立てられます。
僕も気づいたら、2年間で元本約100万円まで積み上がっていました。
従業員持株会のメリット

ここからは、実際に加入して感じたメリットをまとめます。
奨励金で投資効率が上がる
最大のメリットは、やはり奨励金です。
会社が積立額に上乗せしてくれるため、普通に自社株を買うより有利です。
奨励金がある会社なら、使い方次第で資産形成の助けになります。
特に、少額で始めるなら心理的なハードルも低いです。
自動積立で手間がかからない
持株会は、一度設定すれば自動で積み立てられます。
証券口座にログインして、銘柄を選んで、注文する。
こうした手間がありません。
投資を始めるきっかけとしては、かなりラクです。
自社の経営に関心が持てる
自社株を持つと、会社の業績や株価が気になるようになります。
決算資料を見る。
株価の動きを見る。
会社の将来性を考える。
こうした視点が自然と身につきます。
ただ働くだけではなく、株主目線で会社を見る経験ができます。
これは、投資の勉強としても意味がありました。
従業員持株会のデメリット

一方で、持株会には大きなデメリットもあります。
僕が解約した理由も、ほとんどここにあります。
給料も投資先も会社に依存する
一番怖いのは、会社への依存度が高くなることです。
会社員は、すでに給料を会社に依存しています。
そのうえ、資産まで自社株に集中すると、会社への依存がさらに強くなります。
もし会社の業績が悪くなれば、給料やボーナスが減るかもしれません。
同時に、株価も下がる可能性があります。
つまり、生活費と資産が同時にダメージを受けます。
これは、分散投資の考え方とは逆です。
僕はここが一番怖くなりました。
すぐに売れない
持株会の株は、すぐに売れない場合があります。
普通の証券口座で株を買っていれば、売りたいときにすぐ売れます。
しかし、持株会では手続きが必要です。
僕の場合、売却できるまでに約1ヶ月かかりました。
その間にも株価は動きます。
「今売りたい」と思っても、すぐに現金化できない。
これはかなりストレスでした。
配当金を自由に使いにくい
持株会では、配当金が自動で再投資されることがあります。
長期で増やすという意味ではメリットです。
ただ、配当金を現金で受け取りたい人には不向きです。
「配当金を家計の足しにしたい」
「自由に使えるお金として受け取りたい」
このように考える人には、少し使いにくい制度です。
退職・転職時の手続きが面倒
退職や転職をすると、持株会の株をどうするか考える必要があります。
自分名義の証券口座に移す。
売却する。
手続き書類を出す。
こうした作業が発生します。
投資そのものより、事務手続きが面倒に感じる人もいると思います。
なんとなく断りづらい
会社から勧められると、少し断りづらいです。
「みんな入っているよ」
「奨励金があるからお得だよ」
そう言われると、入った方がいい気がしてしまいます。
でも、投資は自己責任です。
会社の雰囲気で決めるものではありません。
自分の家計、自分の資産、自分のリスク許容度で判断するべきです。
僕が従業員持株会をやめた理由
僕が持株会をやめた理由は、制度が悪いからではありません。
僕の投資方針に合わなくなったからです。
会社一本のリスクが怖くなった
投資の勉強をするほど、分散投資の大切さを感じるようになりました。
そして、持株会は自社株への集中投資です。
給料も会社。
ボーナスも会社。
投資先も会社。
これでは、何かあったときのダメージが大きいと感じました。
奨励金10%は魅力的です。
でも、それ以上に会社依存リスクが気になりました。
売却まで時間がかかってストレスだった
実際に解約して売却しようとしたとき、すぐには売れませんでした。
手続きがあり、売却まで約1ヶ月かかりました。
その間、株価がどう動くか分かりません。
「早く売りたいのに売れない」
この状態は、想像以上にストレスでした。
投資は、続けやすさも大事です。
僕にとって、自由に売買しにくい点は大きなデメリットでした。
最終的にインデックス投資へ切り替えた
持株会を解約したあとは、全額をインデックス投資信託に入れ替えました。
当時はS&P500に入れ替えました。
今の考え方としては、オルカンやS&P500のような分散された投資信託の方が、自分には合っています。
理由は、投資先が1社に集中しないからです。
世界中、または米国の多くの企業に分散できます。
値動きはもちろんあります。
それでも、自社株1本よりは精神的に続けやすいです。
従業員持株会が向いている人・向いていない人

持株会は、人によって向き不向きがあります。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 自社の将来性を強く信じている人 | 会社に資産を集中させたくない人 |
| 奨励金を活用したい人 | すぐに売れる自由度を重視する人 |
| 少額でコツコツ積み立てたい人 | 配当金を自由に使いたい人 |
| 自社株を長期保有する覚悟がある人 | インデックス投資を中心にしたい人 |
大切なのは、奨励金だけで判断しないことです。
「お得そう」だけで入ると、あとから不安になるかもしれません。
加入するなら、次の3つは確認しておきたいです。
- 自社株が資産全体の何%になるか
- 売却や退会の手続きにどれくらい時間がかかるか
- NISAや投資信託とのバランスは取れているか
この3つを考えたうえで、無理のない範囲で活用するのがいいと思います。
まとめ:奨励金だけで判断しないことが大切
従業員持株会は、悪い制度ではありません。
奨励金がある。
給与天引きで続けやすい。
自社の経営に関心が持てる。
こうしたメリットは確かにあります。
一方で、デメリットも大きいです。
- 給料と投資先が同じ会社に集中する
- すぐに売れない場合がある
- 配当金を自由に使いにくい
- 退職や転職時の手続きが面倒
僕は2年間で約100万円を積み立てましたが、最終的には解約しました。
理由は、会社一本のリスクが自分には合わなかったからです。
もし、心から「この会社の株を長期で持ちたい」と思えるなら、持株会は有力な選択肢になります。
でも、奨励金だけに惹かれて入るなら、一度立ち止まった方がいいです。
投資で大切なのは、得することだけではありません。
自分が安心して続けられる形を選ぶこと。
僕にとっては、それが持株会ではなく、分散されたインデックス投資でした。
持株会に入るか迷っている方は、会社の雰囲気ではなく、自分の投資方針で判断してみてください。
