こんにちは、いざです。

「資産3,000万円あれば、サイドFIREできるのでは?」

資産形成を続けていると、一度は考えるのではないでしょうか。

僕は現在38歳で、資産は約3,700万円あります。

妻の資産は含めていません。

家族構成は、専業主婦の妻と子ども1人。

地方で暮らす、一馬力の家族3人です。

結論からいうと、資産3,000万円で、働く時間を大きく減らすサイドFIREをするのは難しいと考えています。

資産3,000万円から取り崩せる金額だけでは、家族3人の生活費をまかなえないからです。

一方で、資産3,000万円まで増えていれば、コーストFIREよりも一段上の生活が見えてきます。

僕が「窓際FIRE」と呼んでいる状態です。

コーストFIREは、老後資金の準備を終えても、今の生活費は働いて稼ぐ必要があります。

窓際FIREも会社員を続けますが、資産額がコーストFIREよりも大きいため、会社に対する依存度や精神的な余裕が違います。

  • 出世だけを追わない。
  • 無理な残業や出張を断る。
  • 収入が少し下がっても、家族との時間を優先する。
  • 会社員としてやるべき仕事はしながらも、会社に人生のすべてを預けない。

資産3,000万円は、仕事を完全に辞めるためのお金というより、働き方を自分で選びやすくするお金だと感じています。

この記事では、公的な統計データと、38歳・資産3,700万円の僕の実例をもとに、子持ち一馬力家庭のサイドFIREを試算します。

FIREの基本的な種類は、FIREの種類をやさしく比較|サイドFIRE・コーストFIREの違いも解説でまとめています。

資産3000万円でサイドFIREはできる?

資産3,000万円でサイドFIREできるかは、次の3つで決まります。

  • 毎月の生活費
  • 資産から取り崩す金額
  • 働いて得られる収入

この記事では、資産運用から生活費の一部を取り崩し、残りを短時間勤務や副業などで補う状態を、サイドFIREまたはバリスタFIREとして考えます。

資産3,000万円あれば、資産運用から一定のお金を受け取ることはできます。

しかし、子持ち一馬力家庭では、住宅費、食費、車、教育費などが必要です。

資産からの取り崩しだけで足りなければ、残りは働いて稼がなければなりません。

まずは、資産3,000万円から毎月いくら取り崩せるのかを確認します。

資産3000万円から毎月いくら使える?

年3%・3.6%・4%で取り崩した場合

資産3,000万円を、年3%から4%の範囲で取り崩した場合は、次のようになります。

取り崩し率年間取り崩し額月間取り崩し額
年3%90万円7万5,000円
年3.6%108万円9万円
年4%120万円10万円

資産3,000万円を年3%で取り崩すと、月7万5,000円です。

月0.3%、年3.6%で取り崩す場合は、月9万円になります。

年4%なら月10万円です。

ただし、年4%で取り崩せば、資産が減らないという意味ではありません。

運用成績が悪い時期に取り崩せば、資産が早く減る可能性があります。

特に30代から取り崩しを始める場合、運用期間は50年以上になるかもしれません。

年3%や年4%という数字は、将来を保証するものではなく、取り崩し額を考えるための目安です。

僕はSBI証券と楽天証券を使い、オルカンを毎月自動売却しています。

実際の受取額や資産推移は、オルカン自動売却の実績公開|定額・定率で4%ルール検証で毎月更新しています。

取り崩し額は税引き前の金額

先ほどの取り崩し額は、税金を考慮する前の概算です。

投資信託を10万円売却しても、10万円すべてが運用益になるわけではありません。

売却額には、投資した元本と運用益が含まれています。

NISA口座なら売却益は非課税です。

一方、特定口座では、売却額に含まれる利益部分に税金がかかることがあります。

保有している口座や含み益によっては、実際の手取り額が少なくなる点に注意が必要です。

子持ち一馬力家庭の生活費はいくら?

資産から取り崩せる金額だけでは、サイドFIREできるか判断できません。

毎月の生活費と比べる必要があります。

40歳未満世帯の平均生活費

総務省の2025年家計調査によると、二人以上世帯の消費支出は次のとおりです。

世帯主の年齢1か月の消費支出
40歳未満29万9,100円
40~49歳34万8,607円
50~59歳36万7,643円

2025年の二人以上世帯の消費支出は、世帯主が40歳未満の世帯で月29万9,100円、40~49歳の世帯で月34万8,607円でした。

出典:総務省統計局「家計調査報告 2025年平均結果の概要」
確認日:2026年7月16日

この金額は、子持ち一馬力家庭だけを集計した数字ではありません。

家族の人数、住んでいる地域、住宅ローン、車の台数などによって、実際の生活費は変わります。

あくまで、一般的な家庭と比較するための目安です。

我が家の実際の支出は、地方一馬力・家族3人の家計簿まとめ|年間生活費とサイドFIREへの記録で公開しています。

資産3000万円でも月約20万円の労働収入が必要

40歳未満世帯の平均支出である月29万9,100円を使い、必要な労働収入を計算します。

必要な労働収入=毎月の生活費-資産からの取り崩し額

取り崩し率月間取り崩し額必要な労働収入
年3%7万5,000円22万4,100円
年3.6%9万円20万9,100円
年4%10万円19万9,100円

資産3,000万円あっても、毎月約20万~22万円を働いて得る必要があります。

しかも、これは家計に入る手取り額です。

税金や社会保険料を考えると、給与の額面はさらに必要になります。

月20万円前後の手取り収入が必要なら、週2日程度の仕事や、月数万円のブログ収入だけで生活するのは難しいでしょう。

資産3,000万円では、会社員の収入を少し減らすことはできても、労働時間を大きく減らすサイドFIREには届きにくいと考えています。

資産3700万円でも月18万円前後の収入が必要

次に、現在の僕に近い資産3,700万円で計算します。

取り崩し率月間取り崩し額必要な労働収入
年3%9万2,500円20万6,600円
年3.6%11万1,000円18万8,100円
年4%約12万3,300円約17万5,800円

資産3,700万円でも、平均的な生活費を基準にすると、月18万~21万円ほどの手取り収入が必要です。

現在の会社員収入を少し減らすことはできても、会社を辞めて小さな副収入だけで暮らすのは簡単ではありません。

子持ち家庭は教育費も考える必要がある

子持ち家庭では、現在の生活費だけでなく、将来の教育費も考える必要があります。

高校卒業までの教育費

文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」に掲載されている学校種別の年間学習費をもとに計算すると、幼稚園から高校まですべて公立の場合、学習費の合計は約617万円です。

すべて私立の場合は、約1,971万円になります。

進学パターン高校卒業までの学習費
すべて公立約617万円
すべて私立約1,971万円

学習費総額には、学校教育費、学校給食費、塾や習い事などの学校外活動費が含まれます。

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」
確認日:2026年7月16日

この金額には、大学の入学金や授業料、一人暮らしの家賃、仕送りなどは含まれていません。

また、子どもがどの進路を選ぶかは、現時点では分かりません。

そのため、資産3,000万円のすべてをサイドFIRE資金として計算するのは難しいと感じています。

教育費として使う予定のお金や、生活防衛資金は、取り崩す運用資産と分けて考えた方が安心です。

資産3000万円でサイドFIREが難しい理由

運用期間が50年以上になる可能性がある

38歳で仕事を辞めた場合、90歳まで52年間あります。

30代からのサイドFIREでは、一般的な定年後の取り崩しよりも、長い期間を想定する必要があります。

運用期間が長くなるほど、次のような不確定要素が増えます。

  • 物価上昇
  • 株価の長期低迷
  • 税制や社会保険制度の変更
  • 医療費や介護費
  • 住宅の修繕費
  • 車の買い替え
  • 子どもの進学費用

30年間持つ資産計画と、50年間持たせる資産計画は同じではありません。

年4%という数字をそのまま使うのではなく、余裕を持った計画が必要です。

暴落時にも生活費が必要になる

株価が下がっても、食費や住宅費の支払いは待ってくれません。

資産3,000万円が一時的に30%下落すると、評価額は2,100万円になります。

その状態で生活費のために売却を続けると、相場が回復したときに保有資産が少なくなっている可能性があります。

暴落時に取り崩しを減らすには、労働収入や現金を残しておくことが大切です。

一馬力家庭は収入源が少ない

共働き家庭なら、どちらかの収入が減っても、もう一方の収入で補える場合があります。

一馬力家庭では、働いている人の収入が減ると、家計全体に影響します。

僕が今回の計算から妻の資産を除いているのも、家族のお金と自分のFIRE資金を混同しないためです。

妻の資産を含めなくても成立する計画を作れれば、家族全体の安心感は大きくなります。

資産3000万円ならコーストFIREは達成できる?

資産3,000万円でサイドFIREするのは難しくても、コーストFIREは十分に検討できます。

コーストFIREとは、老後に必要な投資元本を先に作り終え、追加投資を減らして、時間を味方に資産を育てる考え方です。

ただし、コーストFIREしたからといって、現在の生活費が資産から出てくるわけではありません。

老後資金の積立は減らせても、老後までの生活費は会社員などの労働収入で稼ぐ必要があります。

詳しい必要資産は、コーストFIREとは?子持ち一馬力の必要資産を年齢別に試算で計算しています。

追加投資なしで運用した場合

38歳から追加投資をせず、物価上昇を差し引いた実質年利3%で運用できたと仮定します。

現在の資産45歳50歳60歳65歳
3,000万円約3,690万円約4,277万円約5,748万円約6,663万円
3,700万円約4,551万円約5,275万円約7,090万円約8,218万円

資産3,000万円でも、追加投資をせずに60歳まで運用すると、約5,748万円になる計算です。

現在の資産3,700万円なら、約7,090万円です。

もちろん、実際の運用成績は毎年変わります。

実質年利3%で一定に増えることを保証するものではありません。

それでも、資産3,000万円まで作れていれば、老後資金のために無理な積立を続けなくてもよい可能性があります。

コーストFIREの上に窓際FIREがあると思う理由

一般的なFIREの分類では、窓際FIREという言葉はありません。

窓際FIREは、izablogで使っている独自の考え方です。

僕は、資産額と働き方の自由度には、次のような段階があると考えています。

段階資産の主な役割現在の生活費働き方
コーストFIRE将来の老後資金基本的に労働収入で払う生活費を稼ぐために働く
窓際FIRE老後資金+働き方を守る余裕基本的に労働収入で払う出世や高収入を追いすぎずに働く
サイド・バリスタFIRE現在の生活費の一部も支える資産収入と労働収入で払う勤務日数や労働時間を減らす

必要資産と自由度のイメージは、コーストFIRE、窓際FIRE、サイドFIREの順に大きくなります。

コーストFIREでは、老後資金の目処は立っています。

しかし、現在の生活費を資産から取り崩す前提ではないため、生活費は引き続き働いて稼がなければなりません。

転職や時短勤務によって収入が大きく下がれば、現在の生活が苦しくなる可能性があります。

一方、窓際FIREでは、老後資金の目処だけでなく、収入減や休職、転職にも耐えやすい資産があります。

資産をすぐに取り崩さなくても、次のように考えやすくなります。

  • 昇進できなくても生活は壊れない
  • 残業代を減らしても耐えられる
  • 合わない部署から異動を希望できる
  • 一時的に休職しても対応できる
  • 収入が下がる転職も検討できる
  • 家族との時間を優先できる

会社員の収入を残しているため、完全に自由ではありません。

それでも、会社に対する精神的な依存度は大きく下がります。

35歳で資産1200万円と3000万円では余裕が違う

コーストFIREと窓際FIREの違いを考えるうえで、分かりやすいのが資産額の差です。

たとえば、35歳から65歳までの30年間、追加投資をせずに実質年利3%で運用したとします。

35歳時点の資産65歳時点の資産
1,200万円約2,913万円
3,000万円約7,282万円

老後に3,000万円を用意することが目標なら、35歳で資産1,200万円でも、コーストFIREに近い状態と考えられます。

しかし、35歳で資産1,200万円の場合、そのお金は基本的に老後まで運用しておく必要があります。

現在の生活費は、引き続きしっかり働いて稼がなければなりません。

休職や収入減があれば、老後用の資産を取り崩すことになります。

35歳で資産3,000万円あれば、状況は大きく変わります。

老後資金の目処をつけながら、収入が少し下がる働き方や、一時的な休職も検討しやすくなります。

同じコーストFIREという言葉でまとめても、資産1,200万円と3,000万円では、現在の精神的な余裕がまるで違います。

この違いを表すために、僕はコーストFIREの上、サイドFIREの手前に、窓際FIREという段階があると考えています。

資産3000万円なら窓際FIREは可能

資産3,000万円では、家族3人の生活費を資産だけでまかなうことは難しいです。

しかし、会社員を続けながら働き方を緩める窓際FIREなら、十分に可能だと感じています。

会社員としての仕事はきちんと行う

窓際FIREは、仕事を投げ出したり、何もせずに給料をもらったりする考え方ではありません。

勤務時間内に求められている仕事は、きちんと行います。

一方で、出世や高収入のために、人生のすべてを会社へ差し出す必要はありません。

  • 必要以上の残業をしない
  • 無理な出張や休日出勤を避ける
  • 出世競争から少し距離を置く
  • 家族の事情を優先する
  • 心身を壊す前に休む

会社員を続けて生活費を稼ぎながら、自分と家族を守る働き方です。

給与と社会保険を残せる

会社員を続ければ、毎月の給与が入ります。

厚生年金や健康保険など、会社員としての仕組みも利用できます。

生活費を給与でまかなえれば、資産3,000万円を取り崩さずに運用することもできます。

資産は増える可能性がある一方で、会社への依存度は少しずつ下がっていきます。

窓際FIREは、資産を使って生活する状態ではありません。

資産を持っていることで、会社との距離を自分で調整しやすくなる状態です。

38歳・資産3700万円の僕が選ぶ方針

現在の僕の資産は約3,700万円です。

妻の資産は含めていません。

資産3,700万円を年3.6%で取り崩すと、月11万1,000円です。

一般的な生活費と比べれば、まだ月18万円前後の労働収入が必要になります。

そのため、今すぐ会社を辞める予定はありません。

一方で、資産3,700万円は、老後資金のためだけに触れられない金額でもないと感じています。

収入が一時的に減っても、すぐに生活が破綻するわけではありません。

休職、時短勤務、部署異動、転職といった選択肢も考えられます。

僕が現在考えている方針は、次のとおりです。

  • 会社員収入は維持する
  • 勤務時間内の仕事はきちんと行う
  • 無理な残業や出張は増やさない
  • 昇進だけを人生の目標にしない
  • 家族との時間を優先する
  • 運用資産はなるべく取り崩さない
  • 45歳・資産5,500万円を目指す
  • ブログなど会社以外の収入を育てる

現在は、コーストFIREを超えて、窓際FIREに近い状態だと考えています。

この先、運用資産が増え、会社以外の収入が育てば、サイドFIREへ進むこともできます。

一方で、現在の会社で無理なく働けるなら、窓際FIREを長く続ける選択肢もあります。

詳しい資産計画は、45歳・資産5500万円へ|地方一馬力・家族3人のサイドFIREロードマップで公開しています。

資産5500万円ならサイドFIREが見えてくる

目標としている資産5,500万円のうち、運用資産5,000万円を月0.3%で取り崩すと、月15万円です。

毎月の生活費資産からの取り崩し必要な労働収入
25万円15万円10万円
30万円15万円15万円
35万円15万円20万円

生活費が月25万~30万円なら、月10万~15万円の労働収入で補える計算です。

ここまで来れば、フルタイム会社員以外の働き方も、資産3,000万円のときより現実的になります。

勤務日数を減らす。

負担の少ない仕事へ転職する。

ブログや副業収入と組み合わせる。

資産から生活費の一部を取り崩す。

この段階で、窓際FIREからサイドFIREへ進むかどうかを判断します。

資産3000万円は働き方を選ぶためのお金

資産3,000万円で、子持ち一馬力家庭がすぐにサイドFIREするのは簡単ではありません。

今回の試算をまとめます。

選択肢資産3,000万円での実現度
完全FIRE難しい
少ない副収入だけのサイドFIRE難しい
月20万円前後働くサイドFIRE家計によっては可能
コーストFIRE十分に検討できる
窓際FIRE現実的
収入を少し減らす検討しやすい

資産3,000万円は、何もしなくても家族3人が暮らせる金額ではありません。

しかし、老後資金の土台としては大きな金額です。

さらに、コーストFIREよりも一段上の安心感があります。

  • 老後のための積立額を減らす
  • 残業や出張を減らす
  • 出世や高収入を追いすぎない
  • 収入が下がる働き方を検討する
  • 休職や転職に備える
  • 家族との時間を優先する

コーストFIREでは、老後資金の目処が立っても、現在の生活費はしっかり働いて稼ぐ必要があります。

窓際FIREでは、コーストFIREよりも多くの資産を持つことで、会社員を続けながらも、精神的な余裕を作れます。

サイドFIREでは、さらに資産を増やし、資産から現在の生活費の一部をまかないます。

コーストFIRE、窓際FIRE、サイドFIREの順に、資産額と働き方の自由度が増えていく。

これが、僕の考えているFIREの段階です。

僕自身も、資産3,700万円あるからといって、すぐに会社を辞めるつもりはありません。

会社員の安定を利用しながら、無理な働き方を減らし、資産を育てていきます。

目指しているのは、働かなくてもよい状態だけではありません。

自分と家族を守りながら、働き方を選べる状態です。

資産3,000万円は、サイドFIREのゴールではありません。

しかし、コーストFIREを超え、窓際FIREという心の余裕を作れる、大きな通過点だと考えています。

※本記事の試算は、将来の運用成果を保証するものではありません。

※生活費、税金、社会保険料、教育費、住宅費などは家庭によって異なります。

※投資や退職、働き方に関する判断は、ご自身の家計やリスク許容度に合わせてご検討ください。

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