オルカンの売却額と入金額が違う理由|税金と受渡金額を解説
こんにちは、いざです。
オルカンを売却したときに、
「3,000円売却したのに、銀行への入金額が少ない」
「売却額と受渡金額は、何が違うの?」
と疑問に思ったことはありませんか。
僕は現在、SBI証券と楽天証券を使って、オルカンの自動売却を試しています。
- SBI証券:毎月3,000円の定額売却
- 楽天証券:毎月0.3%の定率売却
実際に取り崩してみると、証券会社の画面には似たような金額がいくつも表示されます。
- 売却指定額
- 約定金額
- 受渡金額
- 譲渡益税
- 銀行への入金額
似ていますが、それぞれ意味が違います。
先に結論です。
特定口座の「源泉徴収あり」でオルカンを売却して利益が出ると、利益部分に対して20.315%の税金がかかります。
売却額の全額に20.315%がかかるわけではありません。
また、証券会社によっては、受渡金額と譲渡益税が別々に表示されます。
そのため、画面に表示された受渡金額と、税金を差し引いたあとの現金残高や銀行入金額が違うことがあります。
この記事では、オルカンの売却額と入金額が違う理由を、3,000円売却した具体例を使って解説します。
オルカンの売却額と入金額が違う主な理由
オルカンの売却額と、最終的に使える金額が違う主な理由は次の3つです。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 税金が引かれる | 特定口座の源泉徴収ありで利益が出ると、譲渡益税が徴収される |
| 表示項目が違う | 受渡金額と譲渡益税が別々に表示される場合がある |
| 入金の流れが違う | 売却代金は証券口座に入り、その後に銀行へ移動する |
特に分かりにくいのが、受渡金額と税引き後の手取り額が、必ずしも同じではないことです。
SBI証券では、投資信託の受渡金額について、譲渡益税を含まない金額が表示されると案内されています。
つまり、受渡金額が3,000円と表示されていても、利益が出ていれば、譲渡益税が別に徴収される可能性があります。
出典:SBI証券「投資信託の受渡金額はいつわかるのですか?」
確認日:2026年7月13日
売却額・約定金額・受渡金額・入金額の違い

まずは、証券会社で表示される主な金額を整理します。
| 項目 | 意味 |
|---|---|
| 売却指定額 | 自分が売却時に指定した金額や割合 |
| 約定金額 | 基準価額をもとに実際に売買が成立した金額 |
| 受渡金額 | 売却取引の決済で受け渡される金額 |
| 譲渡益税 | 売却によって発生した利益にかかる税金 |
| 銀行への入金額 | 証券口座から銀行口座へ実際に移動した金額 |
売却指定額とは
売却指定額は、自分が売却時に指定する金額です。
たとえば、SBI証券の定額売却で、
「毎月3,000円」
と設定した場合、この3,000円が売却指定額になります。
一方、楽天証券の定率売却で、
「毎月0.3%」
と設定した場合は、保有している投資信託の一定割合を毎月売却します。
定率売却では毎月同じ口数を売るわけではなく、売却注文日の保有口数に指定した割合をかけて売却します。
そのため、実際の受取額は毎月変わります。
定額売却と定率売却の違いについては、以下の記事で詳しく比較しています。
約定金額とは
約定金額は、実際に売買が成立した金額です。
オルカンは投資信託なので、株式のように注文ボタンを押した瞬間の価格で売却されるわけではありません。
注文を受け付けたあと、約定日の基準価額をもとに、売却する口数や金額が計算されます。
投資信託では、主に次の3つの日があります。
| 日付 | 意味 |
|---|---|
| 注文日 | 売却の申し込みをした日 |
| 約定日 | 基準価額が決まり、売買が成立する日 |
| 受渡日 | 売却代金の決済が行われる日 |
注文日と約定日は同じとは限りません。
また、売却代金を実際に受け取るのは受渡日です。
受渡金額とは
受渡金額は、売却取引の決済によって受け渡される金額です。
ただし、証券会社の表示方法によっては、受渡金額と譲渡益税が別々に表示されます。
そのため、
「受渡金額が3,000円だから、税引き後も3,000円使える」
とは限りません。
SBI証券では、注文履歴に表示される約定金額や受渡金額は概算の場合があります。
正確な金額は、約定履歴、取引報告書、譲渡益税明細などで確認する必要があります。
出典:SBI証券「注文履歴を照会する」
確認日:2026年7月13日
銀行への入金額とは
銀行への入金額は、証券口座から銀行口座へ実際に移動した金額です。
投資信託を売却すると、売却代金は基本的に証券口座の預り金へ入ります。
その後、手動出金や自動入出金サービスによって、銀行口座へ移動します。
楽天証券では、定期売却の売却代金は証券口座の預り金に入金されます。
楽天銀行とのマネーブリッジと自動スイープを設定している場合は、条件を満たせば、その後に楽天銀行へ出金されます。
出典:楽天証券「定期売却サービス」
確認日:2026年7月13日
証券口座に以前から現金が残っていたり、ほかの取引をしたりしていると、銀行への入金額だけでは、今回の売却による手取り額が分からないことがあります。
次の3つを分けて確認すると分かりやすいです。
- 約定履歴
- 譲渡益税明細
- 入出金履歴
税金が自動で引かれるかは口座によって違う

オルカンを売却したときの税金は、利用している口座によって扱いが変わります。
| 口座 | 売却益への税金 | 主な扱い |
|---|---|---|
| NISA口座 | 非課税 | 売却益に税金はかからない |
| 特定口座・源泉徴収あり | 利益部分に原則20.315% | 証券会社が税金を計算して徴収する |
| 特定口座・源泉徴収なし | 利益部分に原則20.315% | 原則として自分で確定申告する |
| 一般口座 | 利益部分に原則20.315% | 原則として自分で損益を計算して申告する |
売却時に税金が自動で引かれるのは、主に特定口座の「源泉徴収あり」を利用している場合です。
特定口座の源泉徴収なしや一般口座では、売却時に税金が差し引かれず、あとから確定申告と納税が必要になる場合があります。
そのため、銀行への入金額が売却額と同じでも、税金がかからないとは限りません。
特定口座では利益部分に20.315%の税金がかかる
オルカンを特定口座で売却し、利益が出た場合の税率は、2026年時点で原則20.315%です。
| 税金 | 税率 |
|---|---|
| 所得税 | 15% |
| 復興特別所得税 | 0.315% |
| 住民税 | 5% |
| 合計 | 20.315% |
ここで大切なのは、売却額の全額に税金がかかるわけではないことです。
国税庁では、投資信託を含む株式等の譲渡益を、次のように計算しています。
譲渡益=売却金額-取得費-売却手数料など
つまり、税金がかかるのは、自分が投資した元本ではなく、売却した金額に含まれる利益部分です。
出典:国税庁「株式等を譲渡したときの課税」
確認日:2026年7月13日
オルカンを3,000円売却した場合の税金

たとえば、100万円で購入したオルカンが、120万円に増えているとします。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 投資した元本 | 100万円 |
| 現在の評価額 | 120万円 |
| 含み益 | 20万円 |
現在の評価額120万円のうち、利益が占める割合は約16.7%です。
20万円÷120万円=約16.7%
この状態で3,000円を売却した場合、売却額に含まれる利益部分は約500円になります。
3,000円×約16.7%=約500円
500円の利益に20.315%の税金がかかるとすると、税額の概算は約102円です。
500円×20.315%=約102円
| 項目 | 概算金額 |
|---|---|
| 売却額 | 3,000円 |
| 元本部分 | 約2,500円 |
| 利益部分 | 約500円 |
| 税金 | 約102円 |
| 税引き後の手取り額 | 約2,898円 |
3,000円全額に20.315%がかかるわけではありません。
実際の税額は、平均取得単価、端数処理、その年の累計損益などによって変わります。
この計算は、税金の仕組みを理解するための簡易的な例です。
含み益が増えると手取り額はどう変わる?
同じ3,000円を売却しても、含み益の割合によって税引き後の手取り額は変わります。
100万円を投資したケースで比較してみます。
| 現在の評価額 | 含み益 | 3,000円に含まれる利益 | 税金の概算 | 手取り額の概算 |
|---|---|---|---|---|
| 100万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 3,000円 |
| 110万円 | 10万円 | 約273円 | 約55円 | 約2,945円 |
| 120万円 | 20万円 | 約500円 | 約102円 | 約2,898円 |
| 150万円 | 50万円 | 約1,000円 | 約203円 | 約2,797円 |
含み益が増えるほど、売却額に含まれる利益の割合も増えます。
そのため、同じ金額を売却した場合でも、税金が増えて手取り額が少なくなります。
ただし、税金が増えるのは、運用益が増えているからです。
税金だけを見て、損をしたと考える必要はありません。
複数回購入している場合は平均取得単価で計算される
オルカンを積立投資している場合、毎月の購入価格は違います。
この場合、
「最初に投資した元本から先に売る」
「値上がりした分だけを売る」
という計算にはなりません。
複数回に分けて購入した投資信託は、購入した口数と金額をもとに平均取得単価が計算されます。
売却時は、この平均取得単価を使って利益や損失を計算します。
そのため、実際の譲渡益は、現在の評価額と投資元本だけを使った簡単な計算とは少し異なる場合があります。
出典:SBI証券「投資信託の税制」
確認日:2026年7月13日
新NISAでオルカンを売却した場合は非課税
新NISA口座で保有しているオルカンは、売却益が非課税です。
通常、投資信託の売却益には約20%の税金がかかります。
しかし、NISA口座で得た売却益や配当・分配金には税金がかかりません。
出典:金融庁「NISAを知る」
確認日:2026年7月13日
NISA口座から3,000円を売却した場合、譲渡益税によって手取り額が減ることはありません。
ただし、次の金額やタイミングは分けて考える必要があります。
- 売却注文をした日
- 売買が成立した約定日
- 売却代金を受け取る受渡日
- 証券口座から銀行へ移動する日
NISA口座でも、売却注文をした当日に銀行へ入金されるわけではありません。
新NISAでオルカン一本に投資している理由については、以下の記事で詳しくまとめています。
特定口座でも税金がかからないケース
特定口座でオルカンを売却したからといって、毎回必ず税金が引かれるわけではありません。
売却損が出ている場合
購入したときより値下がりしている状態で売却した場合、譲渡益は発生していません。
そのため、売却益に対する税金もかかりません。
| 売却結果 | 税金 |
|---|---|
| 利益が出た | 利益部分に課税 |
| 損益がゼロ | 原則として課税なし |
| 損失が出た | 課税なし |
特定口座内で損益通算される場合
特定口座の源泉徴収ありを利用している場合、証券会社は、その年の口座内の損益を計算します。
年の前半に利益が出て税金が引かれていても、その後に損失が発生すると、先に徴収された税金の一部が還付される場合があります。
そのため、1回の売却で引かれた税金と、1年間の最終的な税額が一致しないことがあります。
過去の売却損と相殺する場合
上場株式等の売却損は、一定の条件を満たして確定申告をすると、翌年以降3年間にわたって繰り越せる場合があります。
ただし、損失を繰り越すには、損失が発生した年から継続して確定申告する必要があります。
出典:国税庁「株式・配当・利子と税」
確認日:2026年7月13日
定額売却と定率売却では受取額の決まり方が違う
僕は、SBI証券では定額売却、楽天証券では定率売却を試しています。
| 証券会社 | 売却方法 | 設定 |
|---|---|---|
| SBI証券 | 定額売却 | 毎月3,000円 |
| 楽天証券 | 定率売却 | 毎月0.3% |
定額売却
定額売却は、毎月決めた金額を売却する方法です。
僕の場合は、SBI証券で毎月3,000円を売却しています。
売却額を一定にしやすいため、生活費やお小遣いのように使いやすいのがメリットです。
ただし、特定口座の源泉徴収ありで利益が出ている場合は、税引き後に使える金額が3,000円より少なくなる可能性があります。
定率売却
定率売却は、保有している投資信託の一定割合を売却する方法です。
楽天証券の定率売却では、売却注文日の保有口数に、あらかじめ指定した割合をかけて売却します。
毎月0.3%で設定した場合のイメージは、次のとおりです。
| 資産残高 | 月0.3%の概算 |
|---|---|
| 90万円 | 約2,700円 |
| 100万円 | 約3,000円 |
| 110万円 | 約3,300円 |
| 120万円 | 約3,600円 |
実際には、残高ではなく保有口数に対して指定した割合を売却し、約定日の基準価額をもとに受取額が決まります。
そのため、毎月の受取額は変動します。
出典:楽天証券「定期売却サービス」
確認日:2026年7月13日
売却額と入金額が違うときに確認する場所

オルカンの売却額と入金額が違ったときは、証券会社の次の画面を確認します。
1.約定履歴
約定履歴では、次の項目を確認します。
- 約定日
- 約定単価
- 売却口数
- 約定金額
- 受渡日
- 受渡金額
注文履歴に表示されている金額は、概算の場合があります。
最終的な売却金額は、約定履歴や取引報告書で確認しましょう。
2.譲渡益税明細
譲渡益税明細では、売却によって発生した利益や税金を確認します。
主に確認したい項目は次のとおりです。
- 譲渡損益
- 所得税
- 住民税
- 徴収された税金
- 還付された税金
受渡金額だけを見ても、実際にいくら税金が引かれたのか分からない場合があります。
3.入出金履歴
最後に、証券口座と銀行口座の入出金履歴を確認します。
売却代金は、受渡日に証券口座へ反映されます。
その後、手動出金や自動入出金サービスによって銀行口座へ移動します。
この3つを順番に確認すると、次の流れが分かります。
- いくら売却したのか
- 利益はいくらだったのか
- 税金はいくら引かれたのか
- 証券口座にいくら残ったのか
- 銀行にいくら入金されたのか
実際にオルカンを取り崩して分かったこと
僕は現在、SBI証券と楽天証券でオルカンの自動売却を試しています。
実際に取り崩してみて感じたのは、売却額だけを記録しても、生活に使える金額は分からないということです。
特定口座では、売却額に含まれる利益部分に税金がかかります。
将来の生活費を考えるなら、売却額だけでなく、税引き後にいくら使えるのかを見る必要があります。
たとえば、運用資産5,000万円から月0.3%を取り崩す場合、税引き前の売却額は月15万円です。
5,000万円×0.3%=15万円
ただし、特定口座で大きな含み益がある場合、実際に使える金額は15万円より少なくなります。
一方、NISA口座から売却する場合、売却益は非課税です。
将来の取り崩し計画では、取り崩し率だけでなく、次の点も考える必要があります。
- NISA口座と特定口座の割合
- 含み益の大きさ
- 税引き後に必要な生活費
- 暴落時の取り崩し額
- 公的年金や労働収入
- 生活防衛資金として残す現金
僕が実際に受け取った金額や評価額は、以下の記事で毎月更新しています。
オルカンの売却額と入金額に関するよくある質問
売却額の20.315%がそのまま引かれますか?
売却額の全額から20.315%が引かれるわけではありません。
税金がかかるのは、売却額に含まれる利益部分です。
3,000円を売却して、そのうち利益部分が500円なら、課税対象は500円です。
3,000円売却したのに受渡金額は3,000円です。税金は引かれていないのですか?
受渡金額と譲渡益税が別々に表示されている可能性があります。
特にSBI証券では、投資信託の受渡金額に譲渡益税を含まない表示になっています。
約定履歴だけでなく、譲渡益税明細や入出金履歴も確認しましょう。
元本をすべて売ってから利益に課税されますか?
元本だけを先に売却する仕組みではありません。
一部を売却した場合、売却額の中には元本部分と利益部分が含まれます。
複数回に分けて購入している場合は、平均取得単価を使って利益が計算されます。
含み益が増えると毎月の税金も増えますか?
同じ金額を売却する場合、一般的には税金も増えます。
含み益が大きくなるほど、売却額に含まれる利益の割合が高くなるためです。
ただし、同じ特定口座内の損益通算や端数処理、その年の累計損益によって実際の税額は変わります。
NISAなら売却額と入金額は同じですか?
NISA口座では譲渡益税がかかりません。
そのため、税金によって手取り額が減ることはありません。
ただし、売却代金は、約定日や受渡日を経て証券口座に入ります。
銀行口座へ移動するタイミングは、利用している証券会社や自動入出金の設定によって変わります。
特定口座の源泉徴収ありなら確定申告は不要ですか?
原則として、証券会社が税金を計算して源泉徴収するため、確定申告は不要です。
ただし、次のような場合は、確定申告によって税金が戻ったり、申告が必要になったりすることがあります。
- 複数の証券会社の損益を通算する
- 売却損を翌年以降へ繰り越す
- ほかの口座の利益と損失を相殺する
税金の取り扱いは個人の状況によって異なるため、最終的には税務署や税理士へご確認ください。
まとめ
オルカンの売却額と入金額が違う主な理由は、税金と表示項目、入金タイミングの違いです。
記事のポイントをまとめます。
- 特定口座では利益部分に原則20.315%の税金がかかる
- 売却額の全額に20.315%がかかるわけではない
- 税金が自動で引かれるのは、主に特定口座の源泉徴収あり
- NISA口座の売却益は非課税
- 受渡金額と譲渡益税が別々に表示される場合がある
- 売却代金は、まず証券口座の預り金に入る
- 銀行への入金日は、自動入出金の設定によって変わる
- 約定履歴・譲渡益税明細・入出金履歴を確認する
- 定率売却では毎月の受取額が変動する
オルカンを取り崩すときは、売却額だけでなく、実際に生活費として使える税引き後の金額を見ることが大切です。
僕も引き続き、SBI証券の定額売却と楽天証券の定率売却を比較していきます。
将来いきなり大きな金額を取り崩すよりも、少額から実際に試しておくと、売却や税金の仕組みを理解しやすくなります。
※本記事は2026年7月13日時点の制度や公式情報をもとに作成しています。
※本記事は筆者の実体験をもとにした情報提供を目的としており、投資助言や税務相談ではありません。
※税制や証券会社のサービスは変更される可能性があります。最新情報は、国税庁、金融庁、利用している証券会社の公式サイトをご確認ください。
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