円安・株高でも投資をやめない|相場を読んで売買しない理由
こんにちは、いざです。
「円安だから、今はオルカンを買わない方がいい?」
「株価がかなり上がったから、一度売った方がいい?」
「いったん利益確定して、暴落したら買い戻せばいいのでは?」
投資を続けていると、こんなことを考えることがあります。
僕も相場を見ていると、
「今売って、安くなったところで買い直せたら一番いいよな」
と思うことがあります。
でも、僕は基本的にやりません。
結論からいうと、
円安や株高を理由に、長期投資の方針を変えない方がいい
と考えているからです。
円安だから買わない。
株高だから売る。
暴落したら買い戻す。
これらはすべて、
「これから相場がどう動くのか」を予想する投資
でもあります。
僕には未来の株価も為替も分かりません。
だから僕は、
相場を当てるのではなく、相場を当てなくても続けられる投資
を選んでいます。
僕の基本的な投資方針は「新NISAはオルカン一本・自動積立・できるだけ相場を見ない」です。
なぜこの形にしているのかは、放置投資で心を整える|新NISAはオルカン一本で続ける方針で詳しくまとめています。
※本記事は投資助言ではありません。投資には元本割れの可能性があります。最終的な投資判断は、ご自身の状況に合わせて行ってください。
円安・株高でも投資方針を変えない

まず、今回伝えたいことはシンプルです。
- 円安だから積立を止める
- 円高になるまで現金で待つ
- 株高だから利益確定する
- 暴落しそうだから一度全部売る
- 暴落したら買い戻す
僕は、こうしたことを基本的にしません。
もちろん、結果だけを見れば成功することもあります。
株高で売却。
その後30%暴落。
底値付近で買い戻す。
これができれば最高です。
でも問題は、
それを事前に判断できるのか?
ということです。
僕にはできません。
円安だから買わない
たとえば、
「1ドル150円は円安すぎる。130円になったら投資しよう」
と考えたとします。
実際に130円になるかもしれません。
でも、その前に160円になる可能性もあります。
さらに難しいのが株価です。
1ドル130円まで円高になったとしても、その間に米国株が20%上昇していたらどうでしょう。
海外株式へ投資する場合、
為替だけではなく、株価も動きます。
つまり、
「円高になったら買おう」
という判断をするためには、為替だけを当てればいいわけではありません。
為替と株価の両方を考えて、投資するタイミングを判断する必要があります。
僕には難しすぎます。
だから、円安を理由に積立投資を止めることはしません。
株高だから一度売る
逆も同じです。
株価が大きく上昇すると、
「さすがに上がりすぎじゃない?」
「一度利益確定しておこうかな」
と思うことがあります。
仮に今日売った直後、株価が20%暴落したとしましょう。
ここまでは大成功です。
問題はそのあと。
いつ買い戻しますか?
10%下落?
20%下落?
30%下落まで待つ?
実際に暴落している最中には、
「まだ下がるかもしれない」
というニュースがたくさん出てくるはずです。
そして買えないまま株価が急反発したら、
「また下がるまで待とう」
となるかもしれません。
つまり、株高だから一度売る戦略では、
売るタイミングと、買い戻すタイミング。
最低でも2回、判断する必要があります。
これが僕が「一度売って暴落を待つ」をやらない大きな理由です。
相場を読んで売買するのは思っているより難しい

売るタイミングだけ当てても終わらない
投資では、
「暴落前に売れたら勝ち」
ではありません。
そのあとも投資を続けるのであれば、再び市場に戻らなければなりません。
たとえば、
100万円で買った投資信託が150万円になった。
「高すぎる」と思って全部売った。
そのあと120万円まで暴落した。
ここまでは完璧です。
でも、
「100万円まで下がりそうだから、もう少し待とう」
と思っているうちに140万円まで戻ってしまったら?
今度は、
「120万円のときに買えばよかった……」
となります。
そして140万円では高く感じて買えない。
そのまま160万円になったら、さらに買いにくくなる。
相場から降りるのは簡単ですが、戻るタイミングはとても難しい。
ここを忘れないようにしています。
過去のチャートなら誰でも底値が分かる
投資の話をするときに注意したいのが、過去のチャートです。
過去のチャートを見ると、
「ここで売ればよかった」
「ここが底だから、ここで買えばよかった」
と簡単に言えます。
でも、それは未来を知っているからです。
実際に暴落している最中には、その先のチャートはありません。
今日が底なのか。
明日さらに下がるのか。
半年間下がり続けるのか。
誰にも分かりません。
僕たちが投資するとき、チャートの右側は常に真っ白です。
だから僕は、未来を当てる方法ではなく、
未来が分からなくても続けられる方法
を選びます。
「稲妻が輝く瞬間」はいつ来るか分からない

投資の名著『敗者のゲーム』には、
「稲妻が輝く瞬間」
として知られる考え方があります。
株式市場の長期リターンは、すべての日に均等に生まれるわけではありません。
ごく限られた大幅上昇日を逃してしまうだけでも、長期的なリターンに大きな差が生まれる可能性があります。
問題は、
その「稲妻」がいつ輝くのか、事前には分からないことです。
「今は危ないから、一度売っておこう」
そう考えて市場から離れている間に、急反発が起こるかもしれません。
ベスト10日を逃しただけでもリターンは変わる
Vanguardには、これをイメージしやすいデータがあります。
S&P500に1988年から2024年まで投資した場合の年率リターンを比較すると、次のようになっています。
| 投資した期間 | 年率リターン |
|---|---|
| すべての日に投資 | 11.1% |
| 上昇率上位10日を逃す | 8.9% |
| 上昇率上位20日を逃す | 7.3% |
| 上昇率上位30日を逃す | 6.0% |
37年間のうち、たった数十日です。
しかもVanguardは、大きく上昇する日が大きく下落する日の近くに発生する傾向があることも示しています。
つまり、
「暴落しているから危ない」
「落ち着くまで市場から離れよう」
と思っている期間こそ、
大きな反発が起こる可能性があります。
もちろん、過去の実績が将来も同じになる保証はありません。
それでも僕は、
暴落を避けるために市場から出るより、市場に居続ける
という考え方を選びます。
Vanguardの1988〜2024年のS&P500を使った試算では、全期間投資した場合の年率リターン11.1%に対して、上昇率上位10日を逃した場合は8.9%となっています。
出典:Vanguard「Staying the course does not mean set it and forget it」
https://advisors.vanguard.com/insights/article/staying-the-course-does-not-mean-set-it-and-forget-it
確認日:2026年8月4日
円安だから投資しないのもタイミング投資
海外資産に投資していると、円安は気になります。
僕が投資しているオルカンも、海外資産が大部分を占めています。
「こんな円安で買って大丈夫?」
と思う気持ちは分かります。
僕自身も円安が進んでいると、
「円高になってから買った方がお得なんじゃない?」
と思うことがあります。
でも、そこで考えたいのが、
いつ円高になるのか分かるのか?
ということです。
円高になるまで待つという判断も予想
円安だから投資を止める。
これは一見、
「リスクを取らずに待っている」
ように見えます。
でも実際には、
今より有利な為替レートで投資できる未来が来る
と予想していることになります。
そして円高になったとしても、株価が上昇しているかもしれません。
反対に株価が下落しても、さらに円安になっている可能性があります。
理想は、
円高+株安。
でも、そのタイミングがいつ来るのかは分かりません。
だったら僕は、毎月決めた金額を淡々と積み立てます。
金融庁も資産形成の基本として「長期・積立・分散投資」を紹介しています。
積立投資は、あらかじめ決まった金額を続けて投資していく方法です。
出典:金融庁「資産形成の基本」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/invest/
確認日:2026年8月4日
僕が新NISAでオルカン一本にしている理由については、新NISAはオルカンのみでいい?オルカン一本ブログの実践記でもまとめています。
株高だから売却する必要もない
最高値更新=売り時ではない
「S&P500が過去最高値を更新」
こんなニュースを見ると、
「そろそろ危ないのでは?」
と思います。
でも考えてみると、長期的に株価が上昇していくためには、過去最高値を何度も更新する必要があります。
今日が最高値でも、明日さらに上昇すれば、明日が新しい最高値です。
最高値だから、
「そろそろ下がる」
とは限りません。
だから僕は、
株価が高そうという感覚だけでは売りません。
含み益が増えるほど売りたくなる
もう一つ感じるのが、資産額が増えたときです。
100万円の3%なら3万円。
1,000万円なら30万円。
3,000万円なら90万円。
同じ3%でも、資産額が増えるほど値動きする金額は大きくなります。
すると、
「ここまで増えたんだから、一度利益確定した方がいいのでは?」
と思いやすくなります。
でも、それは
株価が下がるという予想とは別の話
です。
もし値下がりが怖くて生活に支障が出るのであれば、投資そのものを見直す必要があるかもしれません。
株高だから売るのではなく、
自分が取れるリスクに合わせて、現金と投資の割合を考える。
こちらの方が大切だと考えています。
僕は「相場を見ない仕組み」を作っている

僕の投資は、難しいことをしていません。
- 新NISAではオルカン
- 自動積立
- できるだけ相場を見ない
- 生活防衛資金は現金で持つ
基本的にはこれだけです。
なぜなら、
僕自身が相場を見れば迷う人間だと分かっているからです。
円安。
株高。
暴落。
金利。
選挙。
景気後退。
投資を続けていれば、毎年いろいろなニュースが出てきます。
そのたびに、
「今回は違うかもしれない」
と思います。
だからこそ、自動積立にしています。
僕にとって自動積立は、
投資を楽にする仕組みであると同時に、感情を投資から遠ざける仕組み
でもあります。
僕が現在使っている投資ルールは、放置投資で心を整える|新NISAはオルカン一本で続ける方針にまとめています。
それでも投資信託は売っていい

ここまで読むと、
「じゃあ、投資信託はできるだけ一生売らない方がいいの?」
と思うかもしれません。
僕はそうは考えていません。
必要になれば、普通に売ります。
大切なのは、
なぜ売るのか?
です。
「相場が下がりそうだから売る」と「使うために売る」は違う
僕が避けたいのは、
- 株高だから
- 円安だから
- そろそろ暴落しそうだから
という理由で、長期投資の方針を変えて売却することです。
一方で、
- 車を買う
- 家を買う
- 教育費に使う
- 家族との経験に使う
- サイドFIRE後の生活費にする
こうした理由なら話は別です。
そもそも、
投資は口座残高を増やし続けるゲームではありません。
自分や家族の人生を豊かにするために、お金を育てています。
必要になったら使えばいい。
僕はそう考えています。
実際にS&P500を100万円売却して車に変えた
そして最近、僕自身がまさにこの売却をしました。
S&P500を100万円分売却して、車の購入資金にしました。
「株高だから利益確定した」わけではありません。
「そろそろ暴落しそうだから逃げた」わけでもありません。
車が必要になり、投資していたお金を使う目的ができたから売却しました。
投資信託として持っていた100万円は、売却したことでなくなります。
でも、お金そのものが消えたわけではありません。
僕にとって必要な車という価値に変わりました。
もし売却したあとS&P500がさらに上昇すれば、
「持っていればもっと増えたな」
と思うかもしれません。
逆に暴落すれば、
「いいタイミングで売れた」
と思うかもしれません。
でも、そこは結果論です。
今回の売却で大切なのは、
相場ではなく、自分の人生を基準に売却したこと
だと思っています。
実際にS&P500を100万円売却して、なぜ車の購入に使ったのかは、S&P500を100万円売却|車に変えて気づいた投資する意味で詳しくまとめています。
この経験をしたことで、
「長期投資だから売らない」と「必要なときにも使わない」は別物
だと改めて感じました。
資産形成の先には「取り崩す時期」が来る
長期投資を続けていると、
「売らないこと」
ばかり考えがちです。
でも、いつかは使います。
老後。
サイドFIRE。
住宅。
車。
教育費。
旅行。
家族との時間。
資産形成の目的によって、使い道は違います。
だから、投資の出口を考えることも大切です。
僕自身も、積み立てることだけではなく、
どう取り崩すのか
を考え始めています。
そこで現在、SBI証券と楽天証券にオルカンを100万円ずつ用意して、
- SBI証券:定額売却
- 楽天証券:定率売却
という自動売却の検証をしています。
なぜ定額と定率を比較しているのかは、オルカン自動売却で4%ルールを検証|定額と定率を比較でまとめています。
売却すると税金も関係してくる
もう一つ、実際に取り崩してみて分かったのが税金です。
特定口座で含み益のある投資信託を売却すると、利益部分には税金がかかります。
そのため、
「3,000円売ったから3,000円使える」
とは限りません。
売却額、約定金額、受渡金額、税金、実際の銀行への入金額はそれぞれ違います。
この違いは、オルカンの売却額と入金額が違う理由|税金と受渡金額を解説で、実際の売却をもとにまとめています。
資産形成の出口では、
いくら売るかではなく、実際にいくら使えるのか
まで考えておきたいところです。
「売らないこと」が目的ではない
今回の記事で伝えたいのは、
何があっても絶対に売るな
という話ではありません。
むしろ僕自身、S&P500を100万円売却して車に使っています。
将来は、生活費としてオルカンを取り崩す予定でもあります。
僕が避けたいのは、
相場予想を理由に投資方針をコロコロ変えること。
円安だから買わない。
株高だから売る。
暴落しそうだから逃げる。
暴落したら買い戻す。
これを繰り返すには、相場を何度も当てる必要があります。
一方で、
車を買う。
家を買う。
家族と旅行する。
サイドFIRE後の生活費にする。
こうしたことにお金を使うのは、投資の失敗ではありません。
むしろ、そのために資産形成をしている。
僕はそう考えています。
まとめ|相場ではなく自分のルールで投資する
円安だから投資しない。
株高だから一度売る。
暴落したら買い戻す。
うまくできれば、大きな利益を得られるかもしれません。
でも、そのためには、
未来を何度も当てる必要があります。
僕にはできません。
『敗者のゲーム』で語られる「稲妻が輝く瞬間」が、明日なのか、来月なのか、暴落の翌日なのかも分かりません。
だから僕は、
相場を当てるのではなく、相場を当てなくても続けられる投資
を選びます。
- 長期
- 積立
- 分散
- 自動化
- 生活防衛資金を持つ
円安でも株高でも、基本的な投資方針は変えません。
一方で、人生でお金が必要になれば売却します。
実際に僕はS&P500を100万円売却して、車という価値に変えました。
僕が大切にしたいのは、
「相場が動いたから売る」のではなく、「自分の人生が動いたから売る」。
という考え方です。
資産形成は、お金を一番多く持って人生を終えるためにするものではありません。
必要なときに使えるように、お金を育てる。
そのためにも、相場に振り回されず、これからも淡々と投資を続けていきます。
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